2012年9月26日水曜日

改めて施設のコンセプトを考える。

 民間企業が4億円弱で取得したビルの1フロアを市が6億円弱で購入した。
そのフロアは3階になるという。
 
 私は、行政が割高で民間企業の資産を買い上げたという全国的に恥ずべき話しを、半ば呆れながらも、改めて、この施設のコンセプトを考えたい。
 この施設の再生案は、様々な人が色々な意見を持っているが、私は弘前市の税収増を考え、経済効果を求めた考えを主眼に置く。

 全国的にも行政施設がキーテナントの商業施設は皆無に等しい。全体コンセプトにしても、フロアーコンセプトにしても、行政フロアーが3階に存在する事により、コンセプト作りが非常に難しくなっているはず。唯一のメリットは集客効果であるが、行政の出先機関や子育て支援施設は、商業テナントが望むほどの集客は見込めるのだろうか?私は疑問である。

 テナントリーシングの担当が、フロアーコンセプトとテナントミックスを考える時に3階の行政フロアーを基準に考えなければいけない部分がかなり難しいであろう。
何故なら、3階に行政フロアーが存在する事により、導入するテナントが限定されるからだ。例えば、再生案で有力な案の1つがボウリングやゲームセンター、カラオケ等の遊技場であるが、行政フロアーが存在する事により、雑音が激しく、客層も想定されない人が来客してしまう事が、行政は望むであろうか?商圏人口でジョッパルにとっては唯一来店に期待出来る学生等は遊技場等を望んでいると思うが、そのテナントがないとなると、集客にはマイナスだ。学徒の町弘前の多くの学生の来館も当てに出来ないのであれば、かなり厳しい事が予想される。

 新聞では当初のシネコン導入案を撤回し、80店舗のテナントを導入するという。
この店舗数のイメージは坪数が少ない小型のテナントが集積するという事であるが、駅前の箱形商業施設で小さなテナントが集積する施設は、現在、衰退している駅ビルや、ファッションビルで、既に昔の時代に終わっている。というか、この店舗数を集めるのは難しいであろう。

 ネガティブ意見の最後にフロアー配置のミスをあげる。
 商業フロアーは地下、1階、2階、そして4階であるが、導線的にシャワー、噴水効果を狙うのであれば、その効果は期待が出来ない。なぜなら3階の行政フロアーが分断するからである。

 以上がネガティブな意見だが、上記を踏まえての再生案はあなたならどのように考えますか?ここからは、ポジティブに再生案を考えたい。

 全国的な駅前商業施設の潮流は、三井不動産で展開しているように、ユニクロや、赤ちゃん本舗、無印良品等、大きなテナントに1フロアー丸ごと貸すのが時代の流れである。
駅前に来る目的が無い時代にこのような戦略をとるのは、小さなテナントが集積するよりも、コンセプトが明確になり、消費者は目的買いに走るからであろう。
ただし、これも成功していない例が多いが、この潮流に乗るのが成功の近道であろう。

 仮に、細かいテナントを集積する方針なのであれば、業種的には、食品、飲食、名産品、化粧品、雑貨等であるが、この中でも中心に据えるのは、市場式の食品と、飲食ゾーンであろう。ジョッパルは駐車場が遠い為にワンストップショッピングが出来ない。したがって、食品も厳しい事が予想されるが、市場式なら観光客や、地元客も行きたいと思うのではないだろうか。面積も広く取れる。そして、目玉は、巨大飲食ゾーン。駅前は飲食店が少ない。それもファミリーを対象とした店は皆無に等しい。(ヨーカドー内は別)ラーメン店は2店舗?寿司屋はない?等、1フロアーを丸ごと飲食フロアーにするのはどうであろう?インパクトがあり、来客が増えるのではないであろうか。

 食品と飲食をこれだけ頑張って面積をとっても、せいぜい、地下と1階である。残り2階と4階はどうするか?かなり考えても難しい。残りは、商業では大箱テナントしかないのではないだろうか。あとは商業以外で考えなければいけないであろう、例えば、医療機関や個人教室等である。

 結論的に、様々な施策をかなり考えても現実的にテナントリーシングはハードルは高い。さらに、テナント募集をしているのは他の商業施設も同様で、ジョッパルに関してだけではない事が、さらにハードルを高めている。ここまで記述した事は、テナントリーシングの基本通りの考え方であるが、基本通りでは、この施設の再生は難しいかもしれない。かといってコンセプトを無視したテナントミックスだと、単なる雑居ビルと化し、早期に衰退し、3階の行政フロアーだけが寂しく残る、異様なビルになるであろう。
 まさに次のポイントはテナントリーシング。店舗開発の担当の方には頑張ってほしいと願う。

 

 

 

 

 

2012年9月20日木曜日

市が割高でフロアーを購入。次なる課題は?

 民間企業が、約4億円で取得したビルの1フロアーを市が約6億円で購入することが決定した。

 私の大阪の友達がこの話しについて、何年か前の青森県住宅公社の職員がアニータに10数億円使い込んだ話しを持ち出し、『青森県はお金がありますね』と皮肉られた。
 言われる通り、市民はそれほど裕福な生活はしてるとは思いませんが、行政にはお金があるかもしれない。
 私も、これが採決されるとは、信じられないと思いましたが、決まったことは後には戻らないので、『田舎だから仕方が無いのかな?』と半ば呆れて次の課題を考えました。

 私も基本的にはこのビルの再生を願っています。葛西市長のこのビルを再生したいという思いも理解出来ます。もう決まったことなので、前を向いて、次なる課題は3点でしょう。

1、行政が購入した3階の内装予算。
2、テナントリーシングの進捗率。
3、地権者とマイタウンの土地購入、もしくは賃貸、そしてその金額でしょう。

 3については、再開発ビルが破綻した後、今まで賃料が入らずに大変な苦労をした地権者に、マイタウンが、ぜひとも有利な条件で購入、または賃料の設定を願いたい。

 2については、雇用創出に繋がる話しなので、可能な限りテナント入居率を上げてもらいたいと思います。

 1については行政には金があるので、いくらでも追加予算を上げてください。
幾らでも、採決は通りますから。

 という訳で、ジョッパルの再生を願っております!

 (独り言でした。)

 

 

2012年9月17日月曜日

結局、市民がジョッパルを運営。

民間企業が、4億円で取得したビルのワンフロアを、市が、6億1千万で購入するお金も、毎年、2千万円以上の運営費を支払うのも、結局は税金で支払う。

言い方を変えるのならば市民が、ジョッパルのワンフロアを購入し、運営するようなもの。
従って、市民が望むもので、市民の為になるものでなければいけない。

結論的に、弘前市民は、この施設を有効に使用した方が良い事になるが、この不況下、果たして、これだけの税金の投入を望んでいるのだろうか?
かなり疑問である。

2012年9月9日日曜日

弘前市議会議員はジョッパル問題を理解しているのか?

 多くの弘前市民はジョッパルの再生を望んでいる。

 しかしながら、今回は民間企業に対して、多額な税金の歳出になる為、市議会議員は問題を全て理解した上で補正予算の採決に望んでもらいたい。

 仮に問題を理解していない状態で採決をするのであれば、無責任も甚だしい。

 問題の焦点は、
1、第三セクターの固定資産税の未払い数億円の行方。
2、シネコンプランで得た数億円の補助金の行方。
   (プラン変更は可?)
3、4億円で取得したビルの1フロアーを市が6.1億円で購入する予算の根拠。
4、公職の立場で特定企業に対する投資の是非。

 この再生計画は多額な予算が一時的に使われ、さらに毎年運営費が歳出されるため、
将来を見据え、冷静な判断で採決をしていただきたい。

2012年9月7日金曜日

民間企業の資産を市が買取り?

 多くの弘前市民は、ジョッパル再生を願っていると思うが、多額な税金を投入してまでこの施設を再生したいと思っているかは疑問である。

 民間企業であるマイタウンがこの施設の大半の所有権を4億円弱で取得した。
施設全体が4億円弱の買取りにも関わらず、市はこの施設の1フロアーを6億円弱で購入するという? しかも、このお金は民間企業の懐に入る。さらに、毎年、約2000万円の運営費が発生し、特例債の償還も加わり、多額な歳出が発生する。 誰が考えてもおかしな話しで、市民は本当にこの事を理解してるのだろうか?

 資本主義的な民間経済の観点からも公平性に問題がある。
市内のジョッパル同様の大型施設からの観点でも、『何故、ジョッパルだけが公費の投入をされるのか?』と思うのは自然であり、全ての民間企業は不公平だと思うだろう。

 賛否両論はあると思うが、何よりも市民に全ての情報が開示され、全て納得した形で事が運んで行く事を、冷静に見守りたいと思う。