2012年2月10日金曜日

競合施設と地域性から再生計画を考える

弘前の商業施設はイトーヨーカドー、土手町の中三百貨店と城東のさくらの百貨店がある。市外では車で1時間の所に五所川原エルムSCと青森市に駅ビルラビナ、アウガ、さくらの百貨店、イトーヨーカドーがある。
ジョッパルと直接的な競合は、イトーヨーカドーとさくらの、そしてあえて五所川原のエルムを上げる。
それぞれの競合の特徴は、イトーヨーカドーは食品を中心とした衣料品、雑貨を揃えた総合スーパーとしてかなりの集客力を誇る。一方、さくらのは郊外に位置し広大な敷地に商業施設に加えシネコンやボウリング、パチンコ等のアミューズメントも充実し幅広い客層を集客している。もう1つのエルムSCは車で1時間かかるがあえて競合とした。それは何故か、全国的にも有名なテナントを誘致し核テナントのイトーヨーカドーの他に専門店ゾーンはスターバックスやハイセンスなテナントと、何と言っても販売促進活動に目を見張る物があり、集客は弘前と青森を含め広域に広がっている。

このように食品、雑貨、衣料、アミューズメント他が全て揃っている競合が既に存在している中で、街中で車を止めにくいジョッパルには同様のテナントを揃えて売上げが上がるのであろうか?答えはNOである。反論として県内初出店で集客力が望めるナショナルチェーンを誘致するという考え方はあるが、そもそも前ブログ『テナントリーシング』において論じたようにジョッパルは出店対象に値しないのである。

では、ジョッパルはどのように再生プランを考えるかというと、今後増加する介護を必要とした高齢者の為の老人ホームと医療機関、教育、文化、観光施設、公共施設を中心として集客をし、人が集まる事を前提に初めて商業施設を考えるのである。一見、ジョッパルは元々商業施設であるために、商業ありきで再生プランを考えるが、考え方を180度裏返して考えなければプランが成り立ちません。

安定的な人が集まる施設に変えた後は、商業ゾーンはあくまでも日常生活に身近なテナントを揃えるのがポイントです。具体的には、食品、生活雑貨、ドラッグ、書籍等です。
つまり、ジョッパルの施設は1つの町となり、この施設1つで日常生活が完結されるのです。

4 件のコメント:

  1. 今後増加する介護を必要とした高齢者の為の老人ホームと医療機関、教育、文化、観光施設、公共施設を中心として集客をし、人が集まる事を前提に初めて商業施設を考える。安定的に人が集まる施設に変えた後は、商業ゾーンはあくまでも「日常生活に身近なテナント」を揃えるのがポイントです。具体的には、食品、生活雑貨、ドラッグ、書籍等です。つまり、ジョッパルの施設は1つの町となり、この施設1つで日常生活が完結されるのです。
     以上の考えが基本的には正しいと思います。
                          畑山 聡

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  2. 生活に身近なテナントは
    食品、日用雑貨、花、医薬品、書籍、衣料、
    飲食店等ですね。
    ただし、テナントが出店する条件は集客力がある施設でなければ出店しませんね。

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  3. ジョッパルのシネコン化は仰るとおりうまくいかないかと思います。ジョッパルの活用策ですが、イマイチイメージが出来ないのですね。あの施設単体で運用する事は難しいのではないでしょうか。医療機関・老人介護施設化は相応の投資を行えば訳無いとは思うのですが、それをあの箱で、あの位置で、やる必要があるのかどうか疑問です。費用対効果を考えるのであれば他の施設のように、城東あたりの水田潰すとか脳卒中センターの近所とかに新設するとかの方が宜しいかと思います。ジョッパルは触らない方がいいと思ってます。基本的に。行政がかかわらない形で市場に任せておくのがベストと思います。結果廃墟の状態が続いても市民は困ることは無いでしょう。と、僕の意見を述べさせて頂きまして。では佐藤さんがやろうという事業にNOか。というと、そうは思っていなくて、その方向の可能性はあるだろうなと。ただ、それはジョッパルという箱単体で考えるべき話ではなく、かなり大きな画を描く必要があるのかなと思います。弘前は大学や教育機関がある学園都市でもあり、地域的に医療の拠点でもある訳で、その基板を発展させる。医療関連の研究開発を行う産業集積と、アジアの拠点化を目指す。と。いう事を考える事が出来ると思うんですね。韓国のハブ空港に接続している空港が数十分の距離にある場所だし、ひとまずアジアの医療の先端を担っていけるのでは。と。日本は今後加速度的な高齢化を迎える国であり、高齢者の医療や介護では先を行く訳で、その辺を積極的に取り込んで先端を走る。という事もまたやらなければならないだろうし、それらを念頭に置き、この地域の医療分野の成長モデルをどう構築するか、と。で、その中でジョッパルという箱がどう活用出来るのか。という事なんじゃないかと思っています。そういう戦略でかかって行くと教育はもっと高いものが求められたり、雇用が増えたりで、いろんな影響が発生する。弘前は面白い所になって行くことでしょう。

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  4. 貴重なご意見ありがとうございます。
    考え方は同じです。
    あえてここで医療介護をする必要性はあるかとは何回か言われましたが、
    高齢者を街中に住まわせて、歩きだけで生活が出来るコンパクトな町を目指したらいいのではないかと思います。

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